私がまだ独身だった時、会社の同僚のお父さんがガンになりました。初期の胃ガンや初期の大腸ガンといった早期発見の手術で治るようなガンではなくて、血液のガンだったので、同僚はお父さんが入院して間もなく余命宣告を受けていました。同僚の家は父子家庭ということもあって、想像を絶する気持ちだったと思いますが、それでも気丈に振舞って毎日面会に行って身の回りのお世話をしていました。しばらくして落ち着いた頃に私もお見舞いに行きましたが、バンダナをしていました。抗ガン剤の副作用で髪の毛が抜けたと言っていたので、やっぱり副作用は避けて通れないんだなと実感しました。それから、同僚のお父さんは一時的に回復して帰宅療養したり、行きたかった場所へ行ってみたりと残りの人生を充実したとのことでした。医師からの余命宣告よりも1年以上長く生きれて旅立たれました。お葬式に参加しましたが、同僚はガンになってから随分一緒にいる時間が増えて楽しかったし悔いはないと清々しい顔をしていました。今も時々あの時の同僚の顔を思い出します。自分の父を見送る日、私はあの同僚のような顔が出来るように親孝行しておかなくてはと思います。がん治療、免疫治療|心斎橋スリーアロークリニック大阪大学大学院 健康発達医学 | 研究内容紹介